内容
小学4年生の晴斗はお母さんの再婚相手、つまり――“新しいお父さん”と二人きりでキャンプに行くことになりました。
テント設営、釣り、料理、何をやっても失敗ばかりの二人は、キャンプ場で出会った一組の親子に何度も助けられます。
ですが、キャンプ慣れした、一見幸せそうなその親子が抱える複雑な事情を知った晴斗は、「父と子」について、改めて思いを巡らせるのでした――。



【編集者コメント】
数々の文学賞を受賞し、今や児童文学界のトップランナーであるいとうみく氏による、二組の父子の関係を描いた作品です。
幼い頃に父を亡くした主人公の晴斗は、新しいお父さんとの関係を上手く受け入れることができません。
しかし、キャンプ場で出会ったある父子とのふれあいや、自然の中で過ごす時間を通して二人の距離が縮まってゆき……。
人気のイラストレーター、酒井以氏が描く登場人物の生き生きとした表情にも注目です。



著者紹介
いとう　みく
神奈川県に生まれる。『糸子の体重計』（童心社）で第46回日本児童文学者協会新人賞、『空へ』（小峰書店）で第39回日本児童文芸家協会賞を受賞。
全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。
作品に『かあちゃん取扱説明書』『アポリア―あしたの風―』（共に童心社）「車夫」シリーズ（小峰書店）『カーネーション』（くもん出版）
『ぼくらの一歩30人31脚』（アリス館）『トリガー』（ポプラ社）など作品多数